お料理教室の男女比から見える、いまの子どもたち
―男の子が4割いる教室で感じること―
「料理教室って、女の子が多いんですよね?」
体験のお問い合わせや、初めて教室を見学される保護者の方から、よくいただく質問です。確かにひと昔前まで「料理=女の子の習い事」というイメージが強かったのは事実かもしれません。
けれど、実際に私たちの料理教室に通っている子どもたちの男女比を見ると、男の子が約4割。決して少ない数字ではありません。むしろ、年々男の子の参加が自然なものとして受け入れられてきていることを感じます。
この数字は、単なる割合以上に、今の子育てや社会の変化を映し出しているように思います。
料理教室に通う男の子たちは、とても生き生きとしています。粉を混ぜる、材料を切る、形を作る。工程の一つひとつに集中し、「どうしてこうなるんだろう?」「次は何をするの?」と目を輝かせます。料理は、実験のようであり、ものづくりのようでもあります。その感覚が、男の子たちの好奇心とぴったり合うのです。
料理教室では、「危ないからやらせない」のではなく、「どうしたら安全にできるか」を丁寧に伝えます。その経験が、男の子たちにとっては、自分を信じてもらえたという実感につながります。任される経験は、性別に関係なく、子どもの自信を大きく育てます。
教室の中では、男女の違いを特別に意識することはほとんどありません。エプロンをつけ、同じテーブルを囲み、同じ料理を作る。その中で、「男の子だから」「女の子だから」という言葉は、自然と必要なくなっていきます。子どもたちはただ、「料理が楽しい」「できたのがうれしい」という気持ちでそこにいます。
私自身も2児の男の子を育てる母です。だからこそ分かる男の子との接し方、声掛けの仕方があります。
レッスンのこと以外でも、子育ての事、学校や保育園のこと、気兼ねなくお話できたら嬉しく思います。


